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リュウの飛ぶ街

公開
自作小説『リュウの飛ぶ街』をイメージしました。

ちなみに絵は、
スマホで撮った写真を加工したものです。
作者 kim
ページ数 18
表示数 116
作成日 2016-06-22 00:45:16
更新日 2016-06-22 22:20:43

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  • ついこないだ十七になったばかりだから、ちょうど十一年前のだ。小学校に入って初めての夏休みの宿題絵日記。 カレの開いたページには、色鉛筆で真っ青に塗りたくった画用紙に黒い影が描かれていた。 鉛筆みたいな棒状の形の両脇にいびつな三角形をつけた物体が青の中央に描かれている。まわりが青なんだから、空なのだろう。 その程度の絵に拙い文章と字体が連なっていた。 文章部分に書かれたとおり、空を飛ぶリュウに見えなくもない。拙いなりに具体的な描写だ。(p3)
  • 郊外の丘の上にちっちゃな女の子が青空を仰いでいる。 つまらないことで叱られて、親の制止を無視して逃げだした。 たしか、勉強しろって言葉に飽き飽きしたか程度のコトだったはずだ。 雲ひとつない青空。 涙目で仰ぐ青空の先に黒い点が映った。 ソレは女の子の方にまっすぐに飛んできた。 きちんと勉強していたから、遠近法という言葉も知っていた。 遠くは小さく、近くなるにつれ大きくなる。 小さな点でしかなかったソレが見る見るうちに横長の線になり、線の中央部が膨らんできて、だんだんと形を作っていた。 予想どおり翼を広げた姿だった。(p5)
  • 詳細に想いだす。 小学生の頃は日記を趣味にしていた。 「小説でも書こうと思ったのか?」 「違うわ。実話よ。あたしの真実の記憶。 あまりに迂闊な話題だったから、きっと先生に怒られたんだろ うね。」 自分の過去を他人事のように話すあたしを、カレは訝しげに見つめていた。 「別にかわいそうな過去でもなんでもないわよ。 学校生活になんの問題もありませんでした。 先生ウケも、友達ウケもよかったんだから。 記憶の喪失でも、改ざんでもないって。」 ほとんど物の入っていない押入れの床にノートがばさりと落ちた。 リュウのページが開いてしまったから、つま先で行儀悪く閉じた。(p7)
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